━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆ 学校をつくろう ◆
〜ラーンネットグローバルスクール東京校ができるまで〜 Vol.06
                      (2002/2/4発行)
────────────────────────────────
⇒ メールマガジン購読登録・解除・バックナンバー
http://www.l-net.com/metro/magazine.htm
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ラーンネットグローバルスクール東京校の久保です。

とうとう1月に一度もメルマガを発行しないまま2月になってしまいま
した。季節はずれのご挨拶になってしまいますが、メルマガ読者の皆様、
今年もよろしくお願いいたします。

いよいよ本年4月の東京校開校を控え慌ただしい毎日を過ごしています。

1月20日のスクール説明会を皮切りに、1月26日には体験入学が
スタートするなど新入生の募集に向けた活動も本格化してきました。

照明を増設して明るくしたり、ガラス窓に飛散防止フィルムを貼るなど、
室内の改装も行い、ホワイトボードや本棚に続いて子どもたちの机や
椅子が入り、子どもたちを迎えるための準備はどんどん整ってきてい
ます。

そして体験入学の当日には、今まではただの箱でしかなかった吉祥寺の
一軒家に、子どもたちの声が響きわたり、魂の宿る学舎へと変わっていく
様子を実感しました。

4月には何人の子どもたちがラーンネットの仲間に入ってくれるのか、
今からとっても楽しみにしています。

 *  *  *

さて、第6号は「体験入学リポート」です。
1月26日に行われた体験入学の元気な子どもたちの様子と、ナビゲータ
の奮闘ぶりをリポートしたいと思います。

┌──────────────────────┤
│ 6時間目 「体験入学リポート」
└──────────────────────┤

体験入学の当日は少し寒かったものの、好天に恵まれ、子どもたちを
迎え入れるには絶好の日和となりました。朝9時ちょっと前、吉祥寺の
スクールに到着すると、前日から泊まり込んでいたリーダーの鈴木さんが
すっきりとした顔で出てきます。(ちゃんと眠れたみたいですね・・・)

4月からの担任ナビゲータでもあり、体験入学でもメインのナビゲータを
勤める正本さん、体験入学のアシスタントをする安藤さん・川口くんが、
続々と到着し、臨戦態勢(?)は整いました。

スタッフミーティング後、テーマ「アイスクリーム作り」で使用する
教材の準備をしていると、子どもたちの声が聞こえてきます。お父さん
やお母さんと一緒に、元気な子どもたちがラーンネットにやってきました。

しかし予定の10時になっても2名ほど到着していません。
「キャンセルかな〜?」と一瞬嫌な予感が脳裏をかすめていきましたが、
携帯電話に連絡すると、2名ともこちらに向かっている最中で、ホッと
胸をなで下ろし、予定より少し遅れて体験入学が始まりました。

第1回の体験入学に参加してくれたのは、新一年生3人、新2年生1人
新3年生3人の合計7名です。みんな元気一杯の明るい子どもたちで、
お父さんやお母さんが一緒にいるうちはみんな少し緊張している様子
でしたが、クラスが始まって子どもたちだけになると、あっという間に
うち解けたようでした。

まずは自己紹介です。
子どもたちとナビゲータが一緒になって絨毯の上に丸く座ります。
本当は一つのボールをみんなでパスしながら、ボールを持った人が
お話しする予定だったのですが、ボールの用意を忘れてしまい、急遽
安藤さんの(指先の破れた)手袋を丸めてボール代わりにしました。

でもTくんだけは、輪の中に入っていくことが出来ません。
ひとり離れて椅子に座って背中を向けて座っています。

「どうしたの?」と問いかけると「入りたくない」という返事。
「待つこと」も大切なナビゲーションの一つ。と同時に彼の様子の
観察が始まります。

自己紹介の輪では、「飛行機に乗ったことあるひと〜!」という質問を
正本さんがしています。Tくんは、かすかに右手を挙げています。
「それじゃぁ飛行機に乗るとどうなるかなぁ?」 Tくんは独り言の
ように「耳が痛くなる」とつぶやいています。

そうなんです。後ろを向いていてもTくんはみんなの様子をしっかり
聞いて参加しているのです。もうこの段階で心配することは無くなり
ました。

しかし自己紹介が終わって氷を使った実験が始まってもTくんは相変
わらず離れて座っています。ところが氷を手を使わないで持ち上げる
ことを始め、みんなの歓声が聞こえてくると、少しだけ振り向いて見て
います。

そうこうして1時間が経った頃には、Tくんはいつの間にかみんなと
一緒になって楽しそうに実験をしていました。よかったよかった。

休み時間になると、新小1のMくんが椅子を引っ張りながら「た〜けや〜、
さおだけ〜」と、部屋中を歩き回っています。その後ろに新小1のKくん
も連なって、その姿の面白いこと。それにしてもどうして「さおだけ〜」
なんでしょうね〜?

お昼休みにはお弁当を食べてから一通り大騒ぎした後、腕相撲大会を
開催しました。新小3で空手をやっているKくんが身体の大きさから
見ても大本命でしたが、優勝したのは同じく新小3のSくんで、物静か
で心優しい彼の新たな一面を見せてくれました。

ダークホースは先述のTくん(新小2)で、小柄で学年も下なのに、
堂々の準優勝。テニスで鍛えた腕力もさることながら、さっきまで
輪の外にいたとは思えない積極性には、目を見張るものがありました。

午後はいよいよアイスクリーム作りです。

卵、牛乳、生クリーム、砂糖を入れてかき混ぜて・・・、あとは氷と塩
を入れた容器に入れて、しっかりふたをして、みんなでゴロゴロゴロゴロ。

2グループとも、見事に美味しいアイスクリームができあがりました。
やっぱり楽しいのは食べる時間です。何杯もおかわりをして食べたり、
僕のところまでアイスクリームを持ってきてくれたりと、楽しいひととき
の中にもいろいろな子どもたちの姿を見ることが出来ました。

体験入学の最後は、ナビゲータの正本さんが本を読んで聞かせます。
子どもたちは、正本さんの周りに椅子を持って集まってきて、真剣に話
を聞いていました。

体験入学に参加したうちの何人の子どもたちが実際にラーンネットに来る
かは分かりませんが、それぞれの子どもたちがたくさんの想い出を持って
帰ってくれれば、この体験入学は大成功だと思っています。

体験入学後、ナビゲータが集まって一日を振り返ります。といっても話は
子どもたちの話ばかり。またみんなに会いたいな!というのがナビゲータ
共通の願いです。

次回の体験入学は2月10日で、テーマは「スライム作り」です。どんな
子どもたちとの出会いがあるか、今から楽しみにしています。


┌──────────────────────┤
│ ホームルーム1 「体験入学のご案内」
└──────────────────────┤

【日程】
第2回 2月10日(日) (テーマ:スライム作り)
第3回 2月23日(土) (テーマ:アイスクリーム作り)
第4回 3月 9日(土) (テーマ:スライム作り)

【場所】
ラーンネットグローバルスクール東京校
(東京都武蔵野市吉祥寺東町4−6−13)
http://www.l-net.com/metro/map.htm

【一日のスケジュール】
11:00 東京校集合
11:00〜14:00 体験入学
14:30〜      保護者との面接、質疑応答

【内容】
ラーンネットで行われる「テーマ学習」の一部を体験して頂きます。

第1回及び第3回 「アイスクリーム作り」
固体が液体に解けるときの吸熱現象の実験、およびこの現象を利用
した「アイスクリーム作り」(みんなで食べます)。
※ 「アイスクリーム作り」では、材料として、卵・牛乳・生クリームを
使用するため、アレルギーの心配のある方は、「スライム作り」の回に
ご参加されることをお勧めします。

第2回及び第4回 「スライム作り」
ポリマー鎖の水素結合を利用した「スライム作り」とその応用(カラー
スライム・砂鉄を混ぜて磁石との関係を観察する、など)。

【持ち物】
・お弁当、飲み物
(保護者の方はスリッパをご持参下さい。)

【その他事項】
・体験入学中は、保護者の方はクラスルームの中に入ることが出来ま
 せんので、ご了承下さい。別室でお待ちいただくことも可能ですが、
 時間も長いので外出されることをお薦めします。

【参加申し込み方法】
1.Webで登録する。
下記URLにアクセスし、必要事項を入力の上送信してください。
http://www.l-net.com/metro/form_met.htm

2.E−mailで連絡する。
mailto:tokyo@l-net.com

3.電話(ファックス)する。
下記電話番号までご連絡下さい。
03−3515−8669(開校準備室)

上記の方法でご連絡いただいた方には、学校のパンフレット及びに
説明会の参加申込書をお送りします。

なお、既にパンフレットをお手元にお持ちの方は、その中にある参加
申込書をご利用下さい。

┌───────────────────────────┤
│ ホームルーム2 「ふれあいの時間 ボランティア募集」
└───────────────────────────┤

【ふれあいの時間】
ラーンネット東京校では、「ふれあい」をキーワードに仲間同士の
ふれあい、自然とのふれあい、人、社会とのふれあい、芸術との
ふれあいをゴールにした「ふれあい」の時間を設けています。

日常の生活や、趣味や仕事などから得たさまざまな知識やスキル
を通じて、子どもたちとふれあいのひとときを過ごしたいと思われる
方々を大募集中です!

何か教育に携わってみたいけれど、あまりまとまった時間はとれ
ないという方、スクールの子ども達と交流を持ちたいと思われる
学校の先生など、子ども達と一緒に汗と涙(?)を流してみませんか!

【こんな個人、グループ、クラス、団体をお待ちしています】
・ 特技、趣味(例〜手話、楽器、染色や編み物といった手芸、料理、
 スポーツ、パフォーマンスなど)がある方
・ 何かポリシーを持って、農業、手工業、物作りなどに携わっている方
・ 環境学習に詳しい方

【スケジュールは?】
*金曜日の午前11時から約1時間(場合によっては半日をかけて
 行います)。1回きりでも、数回にわたっても構いません。
 (スケジュールは内容に応じて調整することが可能ですので、お気軽に
  ご連絡下さい。)

【応募方法】
1.Webで登録する。
下記URLにアクセスし、必要事項を入力の上送信してください。
http://www.l-net.com/metro/form_met.htm

2.E−mailで連絡する。
mailto:tokyo@l-net.com

3.電話(ファックス)する。
下記電話番号までご連絡下さい。
03−3515−8669(開校準備室)

┌──────────────────────┤
│ ひとりごと 「アメリカからの手紙」
└──────────────────────┤

私の知人で、現在アメリカに赴任している石川さんから昨年末に
メールをいただきました。興味深い内容でしたので、ご本人の了解
を得て掲載させていただきます。

石川さんがアメリカに赴任する直前に、お子さまの英語レッスン
の協力をさせていただいたことがご縁で、その後もアメリカから
お子さんの様子をメールで教えていただいているのですが、
そのめざましい成長ぶりを自分の子どものことのように喜んでいる
次第です。

最初はお子さまの話が中心でしたが、次第にアメリカにいて実感
する日本の教育に対する石川さんの思いが伝わってきました。

 *  *  *

(昨年8月にいただいたメールより)

赴任後半年ほど経ちまして、結果報告をさせていただこうと思い、
筆をとった(キーボードをたたき始めた)次第です。

私は2月に赴任しましたが、家族は遅れて3月末に渡米しました。
娘は時差ぼけの修正(子供はほとんど無いみたいでしたが・・・)や、
生活に慣れるために、のんびりと家で遊んでました。
庭が広いことをただひたすら喜んでいたみたいです。

5月からプリスクールに行かせ始めました。
サンノゼは日本人が多いところですが、案外固まって住んでいて、
いるところにはたくさんいるのですが、ちょっとはずれるとほとんど
まったくいない状態で、私の娘の行くプリスクールも全体でも日本人
は数えるほどで、クラスには1人もいませんでした。

そんなこともあるし、カルチャーもちがうしで、最初の2週間は別れ
際にひどく泣きましたが、徐々に慣れたようで、最近ではプリスクール
に行くのを非常に楽しみにするほどになりました。

肝心の英語のほうですが、ジョアンナ先生やケイト先生のおかげ、
そして生まれたころからやっていたワールドディズニーの教材の
おかげで、最初の日から少しはわかっていたようです。

もちろん新しい環境で、話すスピードも内容もぜんぜん違うわけで、
まわりの友だちを見ながらなんとかまねしていたのでしょうけど。

最近では、友だちもできたようで、親しい友だちとは英語で会話を
少しずつしているようです。単語だけだったのが、ちょっとした文章
になって、と、日本語を覚えていく過程を、はや送りで見ているような
感じです。

文章はまだまだ幼稚ですが、発音はさすがによくて、最近では私の
発音を評価するようになってきました。
”Water”の発音は、どうがんばっても娘のようにうまくできなくて、
「ちょっとへた」とかいわれてしまっています。。

というような状況で、ジョアンナやケイトとの3ヶ月ほどのレッスンが、
「外人」との接触をなれさせるのによく役立ったと感謝しております。
(5月のころは、「ジョアンナに教えてもらった。」とか「ケイトに教えて
もらったから知ってる。」と時々言ってました。)

(日本の幼稚園の先生はほんとうにやさしい!感じですが、こちらの
 先生は大きくて迫力あるし、ぶっきらぼうな言い方にも感じるしで、
 ずいぶんギャップがあったようです。
 「日本の幼稚園に行きたい」と毎日泣かれたのには参りました。)

 *  *  *

(昨年12月にいただいたメールより)

USに渡りはや9ヶ月がたちました。
景気の急降下やテロがあり、予想以上に大変でしたが、ずいぶんと
落ち着きました。

8月にも一度メールを差し上げましたが、それからの4ヶ月のうちに
娘の英語はさらに上達したようで、先日アメリカ人のお宅にお邪魔
したのですが、そこのお嬢さんと遊ぶのをみて、ずいぶんと英語が
上達したのがわかりました。

最近では、日本語を確実に教えるように家では特に気をつけていま
すが、「プリスクールに新しく友だちが2匹きたよ。」というので、
わらっていいやら まずい、と思うやらでした。

アメリカに来て思うことは、「日本の教育は画一性や繰り返しによる
暗記、そして与えられた課題の答をだすことにばかり重点をおいて
いるので、今後日本が世界の中で技術立国として生き残っていける
のだろうか?」ということです。

(久保注:石川さんは大手電機メーカー〜こういうカテゴリー分けが
正しいのかどうかはわかりませんが〜にお勤めです。)

ゆとり教育もいいのですが、いったいどこの国のまねでゆとりになった
のでしょうか?

アメリカでは小学校から毎日すごい量の宿題で、しかも創意工夫が
もとめられ、子供たちは親と一緒に苦労しているようです。図書館
に行って調べたり・・・。

どうも日本は悪平等で、一番底辺に合わせることを平等と呼んでいる
気がしてなりません。 こんなことでいいんでしょうか??

 *  *  *

最近、文部科学省が2002年4月からの新学習指導要領はあくまでも
最低ラインですと声高らかに発表しました。遂に学力低下をオフィシャル
に認めたとも受け止められますが、理由はともあれ、ある意味で部分的
ではあるものの自由裁量を認められた学校側が、具体的にどのような
プランを実行していくのかを、しっかりと見届けたいと思っています。
(久保)

────────────────────────────────
企画編集:
⇒久保一之(ラーンネットグローバルスクール東京校)

⇒ メールマガジンへのご意見・ご感想 mailto:kkubo@L-net.com
⇒ メールマガジン購読登録・解除・バックナンバー
http://www.l-net.com/metro/magazine.htm

ラーンネットグローバルスクール東京校
⇒ ホームページ http://www.l-net.com/metro/Home_Met.htm
⇒ 問い合わせ mailto:tokyo@L-net.com
⇒ 電話&FAX 03-3515-8669(開校準備室)

・炭谷俊樹著「第3の教育」(角川書店) 絶賛発売中
・ラーンネットのホームページ http://www.l-net.com/
・「第3の教育」メルマガ http://www.l-net.com/tshp/mag/
・推薦書コーナー http://www.esbooks.co.jp/myshop/00001

                  無断転載はしないでください
────────────────────────────────