━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆ 学校をつくろう ◆
〜ラーンネットグローバルスクール東京校ができるまで〜 Vol.05
                      (2001/12/24発行)
────────────────────────────────
⇒ メールマガジン購読登録・解除・バックナンバー
http://www.l-net.com/metro/magazine.htm
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ラーンネットグローバルスクール東京校の久保です。

メリークリスマス!
昨日は東京校スタッフや関係者がほぼ全員、吉祥寺の新校舎に集まって、
ささやかなクリスマスパーティを行いました。人がたくさん集まる毎に
建物に温かいものを感じるようになりますね。

スクールの場所が吉祥寺に決まって以降、登録者やお問い合わせを
受ける回数が増えてきました。やっと、学校案内パンフレットの発送も
完了し、2002年4月入学希望者の募集が始動しました。
(登録したにも関わらずパンフレットが届かない方はご一報下さい。)

 *  *  *

ところで、先日ちょっとしたトラブルがありました。

ラーンネット東京校の生徒募集は、基本的には広告等は出さずに口コミ
を中心に行うのですが、先日はじめての試みとして、某英字新聞に
生徒募集の小さな広告を出すつもりでした。

ところが、こともあろうに広告掲載を拒否されてしまいました。

先方の言い分だと、当校のような無認可の学校やフリースクールなど
は、認可校と間違われる可能性がある等の問題があるので、広告の
掲載は認めていないとのことでした。

実はラーンネットは以前その新聞社が発行する別の新聞の取材を受け、
記事になった事もあったのですが・・・

いろいろな考え方があるものだなと、また一つ勉強になりました。

 *  *  *

さて、第5号は「正本さんってどんな人?」です。
現在神戸校でナビゲータをしている正本さんが、2002年4月からは、
東京校のチーフナビゲータとなります。

現在、ラーンネット東京校への入学を検討されている方にとっても、
たいへん重要な情報でしょうが、私自身も、なんとなくのんびりとした
雰囲気の中に、芯の強さを持っている正本さんのことがもっともっと
知りたかったので、このメルマガのために(というか、それを口実に)
独占インタビューを決行しました。

正本さんって、どんな人?
その真相が、今明らかになる・・・

┌──────────────────────┤
│ 5時間目 「正本さんってどんな人?」
└──────────────────────┤

Q)本日は正本さんがどんな人で、どんな考えを持っているのかを、
  いろいろ聞いてみたいと思います。まずは、少し昔のことを聞き
  ましょうか。子どもの頃はどんなお子さんだったのですか?

A)しゃかしゃかしていました。よくいるしっかり者の女の子という
  感じで。

Q)正本さんは大阪の出身ですよね。でも、いわゆる「大阪人!」
  というキャラクターの濃さはそんなに感じないんですけど。

A)一応大阪府生まれなのですが、京都との県境で、自然に恵ま
  れた、のんびりした所で育ったせいかもしれませんね。

Q)確かに育った自然環境って影響が大きいですよね。それにも
  増して育った家庭環境の影響も大きいと思うんですけど、何か
  現在の自分自身を形成する上で思い当たることはありますか?

A)兄弟が4人と多かったので、家の中でおとなしく遊ぶというより
  は外で遊んでいることの方が多かったですね。

  父は学者でいつも勉強しているような人でした。そのせいか分
  かりませんが、私も「勉強する」事は嫌いではありませんでした。

Q)勉強のことが出てきたので、学校時代のことについても、お話
  していただけますか?

A)学校は高校までずっと地元の公立に通いました。先生も生徒
  ものんびりしていて、今から思い出しても吹き出す様な事が
  たくさんあります。学校も先生も好きでしたね。

  「何となく」県立の高校に入りましたが、進学校だったので、
  競争が激しく、精神的につらい高校時代でした。

  結局第一志望の大学受験には失敗し、滑り止めに受けていた
  地元の私立大学に進みました。学ぶ為に大学に行ったという
  よりは「逃げるように」進んだという感じです。

Q)どんな学生生活を送られたんですか?

A)馬が好きだったので、体育会の馬術部に入りましたが、砂で
  アレルギーを起こしたので、結局一年でやめてしまいましたが
  とても充実していました。でも、それ以外は「よくわからない。」
  大学時代でした。

  情報が氾濫していて、自分で道を見いだすより時間の過ぎる
  ほうが早かったんでしょうね。時間を無駄にしたくないと思い、
  色んなジャンルの本を読みました。一年で100冊ぐらい。

Q)就職後は、どんな感じでした?仕事は楽しかったですか?

A)医療系のものを扱う商社でしたが、景気がよく、会社は楽し
  かったですね。ただ、その仕事を一生の仕事にする気には
  なれませんでした。

Q)それで、退職してアメリカに留学したわけですね。

A)いいえ、まずは他にすることを探しはじめたんです。芸術が好き
  でしたので、通信教育で博物館の学芸員の資格をとりました。

Q)へぇ〜、凄いなぁ。それでどうしてアメリカに留学したんですか?

A)アメリカに行ったのは「博物館学」をもっと深めたかったのです。
  アメリカを選んだのは父がアメリカの大学の客員研究員として
  3年ほど働いていた頃の話を両親からよく聞いていたことが、
  少なからず影響しています。

Q)博物館学って良くわからないんですけど、面白いんですか?

A)アメリカに渡ったあと色々見てまわって、実際には博物館学
  よりも人と関わる「博物館教育学」に興味を持ちました。もの
  も好きでしたが、人も好きだなと。資料室にこもるのは嫌だな
  と思ったんです。

Q)それで教育の大学院に入ったわけですね。

A)私が選んだバンクストリートカレッジ教育大学院はとても小さな
  大学院です。競争が激しい有名校では決してないのですが、
  今では「優秀な教師を生む教育プログラム」を持つ大学院として
  全米トップスリーに選ばれています。ここで学べた事は私にとって
  「非常に」大きな意味を持ちます。

  教育に携わる者として、また、私の人生の中において。

Q)教育の部分はわかるんですけど、正本さんの人生にはどんな
  変化を与えたんですか?

A)教育という分野に入って行く過程において、親や社会のものさし
  ではなく、自分で考えて行動するようになったことでしょうね。

Q)アメリカでの生活はいかがでしたか?

A)非常に大変でした。変に聞こえるかも分かりませんが、異国の
  土地での自分の存在価値、アイデンティティというのは全く「自分
  だけ」だということを実感しました。最初は英語も下手だったので、
  相手にしてもらえませんでした。

  お金が厳しかったので、常に誰かと寮やアパートメントで4年間で
  7人の人と共同生活をしました。韓国からの留学生を除き全員
  アメリカ人女性でしたが、トルコ系、ドイツ系、アフリカ系など、
  皆人種は違いました。

Q)習慣の違いを感じることなど、結構あったんじゃないんですか?

A)自分が考えたり感じたりするのと同じように人が思ったり感じたり
  するわけではないという事を生まれて初めて知りました。

Q)英語はどうでした?

A)英語が話せないとコミュニケーションができないので、必死で勉強
  しました。それこそ必死で。語学学校から図書館へ直行して。
  それが今でも役に立っています。

Q)大学院での勉強についても教えて下さい。

A)私の大学院は理論的よりも実践を重視していました。授業自体が
  小学校での実践がベースになっているんです。小学校でセッション
  をしてリポートを書く毎日でした。

  学校での勉強は大変でしたが、本当に楽しかったです。人生の中
  で一番勉強した2年間だと思います。この時の経験は私に自信を
  つけてくれましたね。

  また、大学院の教授達はとても暖かで、私にとって何が合うのか、
  どの方法がベストなのか共に模索して下さいました。色々な意味で
  「師」と呼べる人達でした。

Q)なぜラーンネットと関わるようになったのですか?

A)卒業を目前とし、日本に帰る事を決めてから、日本の教育について
  調べ始め、そこでラーンネットと出会いました。

  ラーンネットの考えや実践そのものが自分の考えとぴったりしていま
  した。ラーンネットなら私の学んだ事や経験が、そのまま活かせる
  だろうと思いました。カリキュラム作りや実践は毎日毎日していた事
  でしたから。そして、まわり道の多い自分の人生を振り返っても、
  子ども達が自らの足で立ち、自分の頭で考え、行動できる力を培う
  道をつけるお手伝いが出来たらと思いました。

Q)既に神戸校でナビゲータとしてご活躍されていますが、何か楽しい
  想い出はありますか?

A)ラーンネットへ来て、楽しかった事は・・・限りがありません。毎日
  毎日が刺激に満ちています。そしてまた関わっている人がいい。大変
  な毎日ですが、いつも「ゲラゲラ笑って」います。

Q)それでは逆に辛かったことは?

A)一番大変だった事は・・・教材が合わずに子供が情緒不安定のよう
  な状態になった事です。今ではすっかり落ち着き、本人も成長しまし
  たが、その時は大変でした。うまく表現できませんが、子供と接して
  いると、子供が真っ向からぶつかってくる瞬間というのがあります。
  私自身それを最初受け止められませんでした。まいってしまいました。
  腹も立ちました。しかし人間としての私自身の頭や心や腹で考え、
  解決に向けて行動しました。

Q)最後に東京校開校に向けての抱負をお願いします。

A)首都圏での開校は画期的ですね。神戸とは違うところもあるでしょうが、
  当然ですが神戸のよさは何とか広げていきたいと思っています。

  私が自分の学んだ学校を誇りに思うのと同じように、子どもたちには、
  将来、ラーンネットで学んだ事を誇りに思ってもらいたいですね。その
  ためにも、今はやるのみ!という感じです。

 *  *  *

誠実に質問に答えてくれた正本さんでした。
実は、このほかにもいろいろ興味深い話をしていただきましたので、
また別の機会にご紹介したいと思います。


┌──────────────────────┤
│ ホームルーム 「説明会開催」
└──────────────────────┤

2002年度の生徒募集に先だって、説明会を開催します。

【日時】
1月14日(祝) 14時〜16時
1月20日(日) 14時〜16時

【場所】
中野サンクオーレタワー4階会議室
(東京都中野区中野4−3−1 JR中野駅北口より徒歩4分)

【内容】
スクールについての説明を行い、保護者の方からの質問にお応えし
ます。1月26日、2月10・23日、3月9日に予定されている
体験入学の際にも、保護者の方の質疑応答の機会を設けますので、
この説明会に参加せずに直接体験入学に参加されても結構です。

【参加申し込み方法】
1.Webで登録する。
下記URLにアクセスし、必要事項を入力の上送信してください。
http://www.l-net.com/metro/form_met.htm

2.電話(ファックス)する。
下記電話番号までご連絡下さい。
03−3515−8669(開校準備室)
なお、12月26日から1月6日までは担当者がおりませんので、
ファックス受信のみの対応になります。

上記の方法でご連絡いただいた方には、学校のパンフレット及びに
説明会の参加申込書をお送りします。

なお、既にパンフレットをお手元にお持ちの方は、その中にある参加
申込書をご利用下さい。


┌──────────────────────┤
│ ひとりごと 「そうだったのか!現代史」
└──────────────────────┤

実は私は、歴史の勉強が大嫌いでした。

一番嫌いだったのは、年号を覚えることです。また、特に私の興味を
引くようなことは学校での歴史の勉強には無かったので、自然と嫌い
になって行きました。

大学の時の科目で、経済史、社会思想史、歴史学など「史」の字を
含んだ科目の単位をすべて落としたことは、私の歴史嫌いを決定づけ
ました。

相撲とかプロ野球の歴史は結構詳しかったと思うんですけど・・・

ところが社会人になって、マネジメントについて学ぶ機会を持った
ときに、テイラーの科学的管理法やホーソン実験などのマネジメント
理論などに、自然と興味を持ちだしたことが一つの転機になりました。

もちろんマネジメント理論は古典といっても100年程度の歴史しか
ありませんから、「そんなの歴史じゃないよ」と言われるかもしれま
せんが、私にとっては、「現在」のマネジメントに関する興味から
始まって、「過去」に遡って興味を持つという流れが、相撲やプロ
野球の歴史を覚えたときと同じプロセスだったので、とても楽しく
感じられたのです。

その後、教育について考える機会を持ったときは、江戸時代から
明治にかけての、寺子屋や藩校について、そして学制の制定などの
大きな教育の転換期となった明治維新に興味を持ち、調べました。

また最近では、約1年前に購入して「ツン読」状態にあった池上彰著
「そうだったのか!現代史」(集英社)を書棚から引っぱり出しまし
た。というのも、テロ事件以来、アジアや民族という概念が自分自身
に欠落している事に気付き、たまたま手に取った「簡単に読めそうな」
同書に、現代史における戦争・紛争の背景が書かれていたので、読ん
でみると意外に興味深い内容だったんですよね。

まぁそれと同時に、「本当に全然知らなかったなぁ〜」ということを
改めて認識しました。

でもそうやって、現在の関心事から過去へと遡っていくという学び方
は、私にはとっても合っているようです。今度は何に興味を持つのか、
自分でも楽しみにしています。

蛇足ですが、日本人の履歴書は古い履歴が上に書いてありますが、
アメリカやイギリスといった外国人の履歴書は新しい履歴が上に
書いてありますよね。それに習って、もしかしたら、歴史の勉強も
現代史や近代から学ぶなんて事はないのかな〜。

どなたかご存知の方、教えて下さ〜い。
(久保)

────────────────────────────────
企画編集:
⇒久保一之(ラーンネットグローバルスクール東京校)

⇒ メールマガジンへのご意見・ご感想 mailto:kkubo@L-net.com
⇒ メールマガジン購読登録・解除・バックナンバー
http://www.l-net.com/metro/magazine.htm

ラーンネットグローバルスクール東京校
⇒ ホームページ http://www.l-net.com/metro/Home_Met.htm
⇒ 問い合わせ mailto:tokyo@L-net.com
⇒ 電話&FAX 03-3515-8669(開校準備室)

・炭谷俊樹著「第3の教育」(角川書店) 絶賛発売中
・ラーンネットのホームページ http://www.l-net.com/
・「第3の教育」メルマガ http://www.l-net.com/tshp/mag/
・推薦書コーナー http://www.esbooks.co.jp/myshop/00001

                  無断転載はしないでください
────────────────────────────────